当店について

私がこの仕事を始めてからちょうど12年になります。当時の日本では、現在のようなオリジナル品を作るという発想が無かったものですからレーザー彫刻機はゴム印を彫る機械として日本に輸入されていました。もともと欧米では、人生の節目節目にお祝いの印として記念楯を作る文化があったものですから、レーザー機は彫刻楯を作る為に開発されたものでした。

ところがアクリルや木材に加工できる機械であった為、ゴム印に応用できないかと考えたのが日本人の発想でした。日本へ機械を輸出する為、欧米のメーカーはゴム印の加工を可能とするソフトを開発しました。

そしてこのソフトの開発はゴム印はもとより木材やアクリル、皮革やコルクなどいろんな素材に対してレリーフのような表面に対して曲線的な彫刻が出来たり、写真のような点の濃淡の羅列の彫刻が出来たりと複雑かつ微細で正確な彫刻ができる機械になったのです。そのため今度はどのようなものが作れるのかというレーザーの可能性がいろいろ考え出されるようになりました。木材に対しては看板や表札、木札はこの業界で、当初ヒットした商品の一例です。

最近はアクリルのキーホルダーはレーザーカットしたアクリルにＵＶプリンターで印刷をして作っています。ステンレスやアルマイトなど、一部の金属に対しては微細なマーキングが出来るため、イラスト入りの水筒やタンブラーは近年の人気商品のひとつとなっています。これらの商品も全てが1個からオリジナルで作れるものですから、レーザー彫刻の人気は益々加速して行っております。

また、オリジナル品を作る際の選択肢としてプリント(印刷)があります。代表的なものはマグカップでしたが、近年、Ｔシャツプリントもガーメントプリンターや抜ける転写紙の開発で1枚からオリジナルが出来るようになりましたし、ＵＶプリンターの登場によってプラスチックや木材、皮革などにカラー印刷ができるようになり、レーザーとの組み合わせにより、彫刻+カットと印刷の融合という新しい製作技術の誕生に至りました。

そしてこれらの技術のすべてがデジタル化されたものですから、簡単かつスピーディーに商品化することが出来、また、お値段も非常に安く、高い技術を使ったものが供給できるようになったことは当店の強みでもあります。今後、こういった技術を駆使することにより、また、お客様からいろんな提案やアイデアを頂き、新しいものづくりへのチャレンジを続けて行きたいと日々精進しております。

店長